元Mrs. GREEN APPLEのドラマーとして活躍していた山中綾華さん。彼女が2023年に社会保険労務士(社労士)資格に合格し、新たな道を歩み始めたことに驚いたファンも多いのではないでしょうか。
一見すると「音楽」と「社労士」は正反対の世界。しかし山中さんは、その2つを“両立”することで、新しい生き方を見出しています。
本記事では、彼女が社労士を目指した理由、そこに至るまでの過程、そして現在の働き方までを掘り下げ、芸能から専門職へのキャリア転換の背景にある本音と可能性に迫ります。
社労士を目指した理由:「心のよりどころが欲しかった」
山中さんがMrs. GREEN APPLEを脱退したのは2020年。その後、約1年半の空白期間を経て、彼女はある思いに辿り着きます。
「自分の将来を考えたとき、何か“資格”を持っていたいと思ったんです」
芸能活動という不安定な環境を離れたことで、山中さんは人生を“見直す”タイミングに立ちました。特に30代という転機に差しかかる年齢で、「この先もドラム一本で生きていくには限界があるのでは」という不安が芽生えたそうです。
そんな中、彼女が選んだのが社労士という国家資格。労働環境の整備や社会保険の制度設計など、組織と人の橋渡しをする専門職です。
「人を支える仕事をしたいという思いと、勉強すれば自分の努力が形になるという点に惹かれました」
音楽で培った「継続力」と「柔軟性」が武器に
社労士の試験は合格率6〜7%台とされる超難関資格。1回目の挑戦は不合格に終わりましたが、山中さんはそこからも諦めませんでした。
「バンド時代に理不尽なことや厳しい状況に耐えてきた経験が、今の支えになっています」
音楽活動で得た精神力、特に“続ける力”と“切り替える力”が、社労士試験の長期間の勉強にも大いに役立ったと語っています。
また、バンド活動では音楽だけでなく、取材対応・撮影・打ち合わせなども含まれており、タスクの多様性に慣れていたこともポイントです。
「社労士とドラマー、どちらも私の人生の一部」
現在、山中さんは平日は社労士事務所に勤務し、夜や週末はドラマーとしてライブやレッスン活動を続けています。いわば“二刀流”の働き方です。
「どちらかで行き詰まっても、もう一方の存在が自分を支えてくれるんです」
社労士業務で精神的に疲れたときはドラムが癒しになり、逆に音楽活動で壁にぶつかったときは事務仕事で気分をリセットする。この相互作用が、自分を良いバランスで保ってくれるのだそうです。
独立も視野に──未来のキャリア設計とは?
将来的には社労士として独立開業も視野に入れているという山中さん。
「社労士としても、音楽家としても“自立した存在”でいたいんです」
芸能界では所属事務所やプロダクションの存在が大きく、個人の自由度が制限されることもあります。そんな環境から離れたからこそ、「自分で道を切り拓く力」を持ちたいという思いが強くなったのかもしれません。
社労士としての専門性を土台に、将来はアーティストの働き方支援や、音楽業界向けの労務コンサルなど、音楽と社会をつなぐ新しい役割も期待されています。
「自分を更新し続ける人」でありたい
山中さんの姿勢は、まさに「自分を更新し続けることの大切さ」を体現しています。
一度はバンドの一員として脚光を浴びた彼女が、そのキャリアに固執せず、まったく別の領域で挑戦を続ける姿には、深い共感と刺激を覚えます。
キャリアに迷っている人、何かを始めようとしている人にとって、山中綾華さんの生き方は大きなヒントになるはずです。
まとめ:なぜ山中綾華は社労士になったのか?
- 「将来の安定」と「人を支える仕事」を求めた結果、社労士に辿り着いた
- 音楽活動で得た精神力や柔軟性が勉強・仕事に活かされた
- 社労士とドラマーの“二刀流”が、精神的にも生活的にも相乗効果を生んでいる
- 将来的な独立や、音楽業界との橋渡しとしての新しい可能性を見据えている
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